手動式オーバーラッピング

オーバーラッピング（上包機）は包装機設計者にとって遣り甲斐のある仕事です。一箱枚に包装したり、2箱を同時に包装したり、DVDディスクを10枚集積包装することもあります。その出発点で1箱又は複数箱を包装するサンプル出しに難渋しますね。自動機が高価なことや、箱のサイズに合う治具を用意すると時間と費用が掛かります。加えてティアテープ（オープンテープ）を貼り付けた見本となるとなかなか綺麗な見本を作ることが出来ません。

マニュアルオーバーラッピング機

そのような背景で複数台の自動機を稼働させていました。そこに一つのブームが起こり、それは『トレーディングカード』『ゲームが出来るトレーディングカード』であり、約40枚のカードとプレイングカードを個箱に入れる前にラッピングしたいと言う要求が出てきました。小箱に直接入れるとカードに傷が付く、丁合されたカードの過不足を出したくない等がその理由です。もともと大金を賭けてポーカーを行う際にトランプに細工が成されていませんよ！と言うPRのためにトランプを直接フィルム包装を施していました。

※トレーディングカードは裏表の絵柄が全て違うものでゲーム性があるカードは片面は同じデザインです。（トランプと同じ）

（1）シュリンクフィルムでの挑戦

トレーディングカードの束をシュリンク包装しようとするとどうしても角が裂けてしまいます。また開封する方法の選択枝がミシン目を入れるか、脱気に使った穴にシールを貼るかと言う事になります。それよりも角が破れない包装を行うことが至難の業でした。シールドエアー社 Cryovac D-940 を使用し秘密のホットエアーガンを使用して1日で3個出来れば上出来です。とても難しいのですが大倉工業さんのラプラー501で仕上げるとガラスにくるまれた雰囲気の仕上がりになります。

つまりなんとか製品は出来るのですが量産が出来ないのです。大倉工業のラプラー301はコストを下げる為にお使いになられている工場がございます。しかし、D-940と比較して仕上がりの綺麗さではD-940には勝てません。

（2）いろいろ出て来る被包装品

そんな中、サンプルを作製できる機械やカードの束を包装できる機械を考えておりました。そこにトランプを専門に製造している会社があって、トランプ以外にカルタが爆発的に需要を増やしていたのです。おじいちゃんおばあちゃんが孫のお土産に高額なカルタを買って下さるのです。1シリーズで20万セット30万セットあり、絵柄のカードと読み上げる文字のカードがあるので包装する量は2倍になるのです。そんな中でこのページで御紹介しているマニュアルオーバーラッピング機が起爆剤になりました。

皆さんクラフト紙の帯掛けをしておりました。2千円3千円するカルタの中身がクラフト紙で包まれているのは様になりません。そんな時に高級化粧品のオーバーラッピングを人海戦術で毎月30～50箱をハンドメイドしている受託加工の会社があるのです。

皆様の中でカードなどの自動包装機が欲しいと思われている方は御相談下さい。動画を持っておりますし、御見積書もお出しすることが出来ます。困ったことに機械をご購入下さったお客さまは皆、秘密にして欲しいと言われるのです。よって守秘義務がある機械については（最近はほとんど全部）YouTubeで公開していません。

高級化粧品はその箱が高価な為か、或いは機械で万が一傷が付いた商品を店頭に並べるわけにはいかない為か基本的にマニュアル包装をしております。現状で化粧品は巻き取りフィルムではなく1枚1枚カットした枚葉フィルムをお届けして（当社で手配しています）膨大な数量を包装されております。

（3）こんなことも出来ます

幅50㎜×奥行き30㎜×高さ60㎜の個箱を12個並べて1発でオーバーラッピングできます。

中箱を省略する方法です。マニュアルオーバーラッピング機で案外簡単に出来ました。

今では作業をされている皆さんはとても早く美しく仕上げてくれます。

この商品の包装法法も秘密にしてほしいと言われておりますのでメーカー名や商品名は

読み取れないようにさせて頂きました。

使用するフィルムは両面ヒートシールタイプ　厚さは20μ～30μです。

ティアテープは2㎜幅のセロハンテープと同じような物を使用します。

フィルムは基本1,000m巻×4本で販売していますが厚さやスリット幅により8本になる場合もあります。

ティアテープは6,000m巻×5本からになります。

お問い合わせより見積依頼をして下さい。

お問合せ